PL法(製造物責任法)      

1、法の概要
 @名称:製造物責任法
 A施行:平成7年7月1日
 B目的:製造物の欠陥により人の生命、身体又は財産に係わる被害が生じた場合の製造業者等の損害賠償責任の設定。
 C定義
 a)「製造物」とは「製造又は加工された動産をいう」(同法第二条)
  ⇒不動産、未加工農林畜産物、電気、ソフトウエアは基本的には該当しない
  ⇒ただし、欠陥ソフトウエアが機械に組み込まれて、製造販売された場合は、機械本体の欠陥としてPL法が適用される。
  ⇒また、窓ガラス等組み込み後不動産となったものに対しても適用される。
 b)「製造業者」とは「当該製造物を業として製造、加工又は輸入したもの(製造業者)」と「製造業者として氏名等の表示をしたもの」等をいう。
 c)「期間の制限」:被害者等が損害及び賠償義務者を知った時から3年経過した時、製造業者が当該製造物を引き渡した時から10年を経過した時は時効が成立する。

2、従来法との差異
 @「従来法」は
 ・故意又は過失により、他人の権利を侵害した時に適用。
 ・故意又は過失の証明は被害者側の役割 ⇒ 難しい
 A「製造物責任法」は
 ・製造造物にある欠陥が他人の生命、身体又は財産を侵害した時に適用。

 ・製造物の欠陥の証明は被害者側の役割 ⇒ 立証負担の軽減

3、紛争の実態
  日本商工会議所の運用する「中小企業PL保険制度」の事故件数では年約1,000件となっている。  特に、海外案件では賠償金額が高額化するケースが多い。  

4、PL法対策
  安全な製品を作ることが全てでありますが、一般的な対策として下記の対策が採用されています。
 @製造物責任予防
 ・安全な製品の製造
 ・使用条件等の明示化(警告表示等)
 A製造物責任防御
 ・PL保険への加入:日本商工会議所が中小企業向け、大企業・中堅企業向けにPL保険を運用している。

より詳しく知りたい方は

1)消費者の窓(製造物責任法Q&A) 

2)PL保険制度(日本商工会議所)

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